コルクマンガ専科で得たものは「同じ志を持つ仲間」と、土台となる「マンガ力(りょく)」
−−−現在(2024年12月)、専業マンガ家として活動されていますか?
はい。
『働き女子3人のおうち晩酌(東洋経済オンラインにて連載した作品)』から専業になったので、もう一年が過ぎました。
今回発表した『年下上司は鬼塚さんを溺愛したい』は、「銀杏社」という編プロさん経由でめちゃコミックさんに企画を提案して頂き、掲載が決まりました。
もともと恋愛マンガを描きたくて、商業デビューや賞の受賞をしたいなぁというのが今年の目標だったので、叶ってよかったなぁと思っています。
−−−これまでのマンガ家活動で転機だったことは?
10年以上前に会社員やりながらマンガ家を目指してたんですが、子供ができたのを節目に、マンガ家の夢を諦めました。
会社では永年働いたのもあって、任される仕事が多くなってきていました。忙しかったし、家ではまだ子供も小さく手がかかったので、そんなこんなで自分自身が何かを楽しめる余裕がなくなってしまい…ノイローゼ気味になってしまって、しんどかったんです。
ある時、たまたま子どもと絵を描いたのをきっかけに「やっぱり絵を描くの好きだわ」と思い、それまでずっと頭の中が仕事のことでいっぱいで休日もうまく休めなかったのが、絵やマンガを描いてる間はそのことばっかり考えられるから、楽しくて。それで元気になってきて、「やっぱり自分はマンガを描いてないとしんどいんだな」というのがわかり、ある意味(マンガ家を目指す)覚悟が決まりました。
昔、マンガ家を目指していた時は、描きたいことがわからなかったんですが、育児や会社員経験を通じて、「今までの経験も全部マンガに活かせばいい」と思ったら、描きたいことも定まってきました。しんどいことがあっても「マンガのネタができた」と思える、それが創作のいいところですね。
−−−マンガ専科は、子育てしながら参加されましたか?
はい。その頃はまだ働いてもいたので、早朝か昼休みか深夜か…という中でやっていて、夫と子には負担もかけただろうな、とは思います。
(マンガ専科受講中は)すごく「大人の青春」って感じで、今でもつながっている同期がいます。同じものが好きで一緒に切磋琢磨できるっていうのはすごくいいなと思います。
−−−受講中、一番面白かったことは?
ごとう先生が教えてくれる物語の構造は、まずすごい面白かったです。「8枚紙芝居(ネーム制作のためにごとう先生が開発したワーク)」は、マンガ専科ならではというか、同期も「ごとう先生の8枚紙芝居が一番わかりやすい」って言ってたりします。
ごとう先生から教わったのはネームがメインでしたが、いま担当さんや編集者さんからは、ネームが褒められることが多いです。
また、特別講師の方々の「これってマンガの授業なの?」みたいな授業もすごく面白くて、ズーニー先生、えんたま先生など、直接マンガのスキルじゃないけど、気持ちの掘り下げや演出的な技術が、めちゃめちゃマンガにつながる内容だなと思っていました。
−−−これから、どういう活動をしていきたいですか?
せっかくマンガの仕事をいただけるようになったから、長く続けることが目標です。今よりも長い連載をやっていきたいです。
来年(2025年)からは新規でコミカライズが決まっています。どんどん新しい仕事にもチャレンジしたいです。
マンガの仕事を続けたいのは、とてもやりがいがあるからですね。マンガはいろんな技術の結集だから、作品を作るときは毎回「今回はここが上手くなりたい」と課題を設定してから取り組むんですが、取り組んだ分だけ、そこが評価されたり、読者が増えたりするのが面白いなぁと思います。
−−−これからマンガ専科を受ける方にメッセージはありますか?
私のように「本当はマンガをやりたかったけど諦めていた人」にとって、マンガ専科はいろいろ応援してもらいながら再スタート切れる、すごく恵まれた環境だなぁと思います。スキル面だけではなくメンタル面も含めて学べますし、何より、同じ志を持った仲間と出会えるっていうところが大きいと思うので。オンラインなので受けやすいですし、ぜひおすすめしたいです。
インタビューは以上です!
スタッフ一同、はるむすびさんのさらなるご活躍を、心より応援しております!✨
◎次回(11期)のコルクマンガ専科は、2025年2月募集スタート!◎