連載作品のランキングが一気に上昇!「型」を学ぶことで分かった感情の描き方
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連載作品のランキングが一気に上昇!「型」を学ぶことで分かった感情の描き方

すでに商業メディアでマンガ家として活動していた、ざくざくろさん。第4期のコルクラボマンガ専科で学ぼうと思ったのは、明確な目的があってのことだったよう。それはどんなものだったのか、お聞きしてみましょう。

--マンガ専科に入ろうとする時点で、すでにマンガ家としてキャリアがおありでしたよね? なのになぜ改めて学ぼうと思われた?


 はい、「めちゃコミック」で女性向けのマンガを発表していました。それはそれとして、青年誌にも進出したい! という気持ちが強くありまして。それに、自分の描いているマンガで気に入らないところが具体的に見つかっていて、なんとか直したいと思っていたんです。どんなところかといえば、主人公がハムスターみたいだと自覚がありました。三歩あるいたら全部忘れるじゃないですけど、ひとコマ前の感情を忘れて急に泣いたり怒ったりしてしまうんです。前のコマの感情を、描いている自分も見失うことばかりしていた。
 なんとかしたい! とモヤモヤしているときに、マンガ専科の存在を知りました。きっかけは、もともとファンだった秋野ひろさん。秋野さんのツイッターを見ていたら、つのだふむさんやじまけんじさんがリプライでマンガのアドバイスをしていて、それを受けて秋野さんが作品を描き直してさらにおもしろくなっていた。みなさんそろってマンガ専科の出身ですよね。マンガ家同士のこういう関係性っていいなと憧れました。
 そのときは受講生募集をしているタイミングではなかったので、とりあえずマンガ専科のまとめ記事を読んで自主勉強していました。そうしたらすこしは教えが身についたのか、連載していた作品のランキングが100位以下から一気に21位まで上がりました。これは効果がありそうだと、第4期スタートの告知が出たらすぐ応募しました。

(▼)めちゃコミックで連載されていた作品

--マンガ専科の中の様子を垣間見て、よく知っていたのですね。実際に入ってみたらどうでしたか。

 いざ参加してみると、いい意味での驚きがたくさんありましたね。そもそもコミュニティみたいな雰囲気が私は苦手です。蹴落とし合いとかあったらつらいし、逆に忖度しまくって馴れ合いや褒め合いばかりだったらいイヤだなと思っていたんですけど、全然そんなことはなかった。みなさんそれぞれに自分のマンガをよくすることに夢中になっていて、楽しそうに努力していました。
 カリキュラムにあった山田ズーニーさんの講義では、一人ひとりが自分のバックグラウンドを明らかにしてくれて、そういうのを知るとみんなのことをいっそう好きになりました。これまで自分以外の人間にあまり興味がないタイプだったのに、その点だけでも自分がすごく変わったなと思います。そもそも、こんなにもマンガのつくり方のことばかりベラベラしゃべり続けていいなんて、そんな場所はほかにないですから。

 
--印象に残っている講義は?

 山田ズーニーさんの授業はやっぱりよかったです。みんなのことをよりよく知れたのもそうだし、自分がみんなの前で自分のことを発表するとき、人に聞いてもらえるよう話をうまく編集して、なおかつウソのないようにするという勉強にもなりました。
 マンガにも直接いい影響があったと思います。たとえばこれまではモブ(背景としての人物や群衆の表現)はひとつのかたまりというか、まさに背景としてしか考えていなかったけれど、そうかこの人にも人生があるんだなと思えるようになった。絵の一枚ずつが表現として深くなったんじゃないかなと実感します。
 ほかの授業も受けていくなかでも、キャラクターの描き方や感情の入れ方はかなり変化していったなと自分でも感じます。作品内で悲しい出来事が起こったとしたら、私が体験した悲しいことを思い出して、そのときの心の動きや身体の動き、反応を描くようになりました。
 感情をよく観察してみると、そこにはいつも微妙なグラデーションがあるんですよね。「悲しい」にもレベル1のものもあればレベル9のものもある。泣いてしまうときだって、ほんのり悲しいところから、何かのきっかけでさらに悲しみが増して涙が止まらなくなったりする。感情にも段階があるんだという話も授業の中で聞いて、目がバチッと開く思いでした。
 マンガの「型」を利用して描こうという話も、すごく役立ちました。自分の描こうとするものを型に当てはめようとすると、最初は窮屈に感じていたのに、うまく使えれば逆に自由度が増すんですよ。どの型に当てはめるかなど見極めがなかなか難しいんですけどね。一緒に受講している仲間に相談したりチェックしてもらったりしながら進めました

--マンガ専科に参加して、得たものや身についたものはあったでしょうか。

 はい、あれこれ話せる仲間と出逢えたのが何より大きい。それがマンガ専科のメリットの8割くらいを占めていると思います。なんでも正直に言い合える関係になれたし、作品をおもしろくすることに確実につながっていると感じます。講座を修了した今でも関係はもちろん続いていますよ。ありがたいことです。
 それからマンガの内容としては、感情の描き方が明らかに変わりました。シンプルな感情しか描けなかったのが、人と人の相克を描けるようになってきた気がします。これからはしっかりとした人間ドラマを描いていきたい。

(▼)受講期間中に発売した作品

--これから受講を検討しようかという人に、アドバイスはありますか。

 もちろん受講をおすすめしたいですけど、もし参加することになったら自主的に進む気持ちはあったほうがよさそうですよ。情報だけ受け取りにいくのなら、受講生にならなくてもできてしまう。講師からもスタッフからも一緒に受講する仲間からも、吸い取れるだけ吸い取るくらいのつもりで臨むのがいいのでは。
 私の場合、ひとりで前もって予習していたのが効きました。しっかりやろうとすると濃密な6か月になると思うので、予備知識や気構えがゼロだと消化しきれない部分が出てくるかも。準備万端にして、費やせる時間も確保したうえで受講すると、無駄がなくていいと思いますよ。

★☆☆コルクラボマンガ専科第5期 募集受付中です!
【募集期間:〜9/13(月)正午12時まで!】


ざくざくろさん
【SNS】
Twitter   :https://twitter.com/timtimtooo
Instagram:https://www.instagram.com/zakuzakuro04/
note     :https://zakuzakuro.com/
【作品】
夫はわたしじゃいけないの?(ウーコミ!)
痩せてる女以外生きてる価値ないと思ってた。 (comicタント)
初恋、ざらり(1) (コルクスタジオ)
取材・執筆:山内宏泰
Twitter:https://twitter.com/reading_photo   
note:https://www.yamauchihiroyasu.jp/




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