－－コルクラボマンガ専科を受講することになったきっかけは？

 　ここ３年ほど、日記漫画をSNSに載せ続けてきました。コツコツやってきたんですが、それほど大きな手応えを得られたとは言えない状況で、見てもらえる人の数も伸び悩みになっていました。
　打開策を教えてくれる講座はないかなと思って探していたとき、Twitter上でコルクラボマンガ専科のある卒業生を見つけて、「こんなおもしろいものを描く人が受けていた講座ってどんなのだろう？」と興味を持ちました。
　それでコルクラボマンガ専科の存在を知ったんですが、仕事の都合ですぐにまとまった時間をとるのが難しい状況だったので、応募には至らず。自分の環境が落ち着いてきたところでようやく応募し、第７期の一員になれたというのが経緯です。

－－受講を始めてみて感じたことは？　望むものは得られましたか。

 　日記漫画をSNSにアップするにあたって、内容・アップの時間帯・頻度など、具体的で効果的な方法を知りたいなと思っていました。岸田奈美さんの講義はまさにそういうことを教えてくれるもので、たいへん勉強になりました。まあさすがに丸ごと真似することはできなそうだったので、取り入れられるところだけ取り入れるという感じに落ち着きましたが。
　山田ズーニーさんの講義も響きましたね。自分の記憶や感情をしっかりと見直す、得難い体験になりました。
　オンラインでの講座は月に２回とゆとりあるペースでしたけど、課題はたくさん出るので、それらにちゃんと取り組もうとすると、日々マンガ専科のために時間を費やしていくという生活にはなりますね。講義を受けるだけでなく課題と向き合ってこそ、マンガを描く力が伸びるしくみになっていると思うので、講座に通っているあいだは時間に余裕を持っておきたいところです。
　受身の姿勢だとどうしても得られるものは少なくなってしまいますからね。できるだけ能動的に臨める気持ちや態勢を整えておけるとよさそうです。

－－受講によって、描く作品にいい影響はありましたか。

 　登場させるキャラクターには、どんな主義を持たせるか明確にしたほうがいいなど、なるほどそうかと思う教えをいろいろ吸収できました。ただ、すぐに自分の創作へ生かせるかというと、まだまだ難しい。仕入れた知識をあれこれ試しながら、作品に落とし込んでいく段階がこれから始まるのかなと思います。一挙に実践できないほど、たくさんの気づきや知識・技術が得られる、盛りだくさんの講座だとも言えますね。

－－ロッテンマイヤーさんはいつからなぜ、マンガの道を志すようになったのでしょうか？

　マンガを描き始めたのは遅く、大学を卒業してからなんです。就活をしていたとき、やりたいことがなかなか定まらなくて、だったら２、３年は好きなことを突き詰める時間にしてみようかと自分で決めました。
　何か創作に取り組みたいと考えて、最初は小説にも興味がありましたが、これは50歳60歳という年齢になってからでもできるかもしれないので、あとに取っておくことに。アニメもおもしろそうでしたけど、それほど絵を描くのが速くて得意なわけではないし、ひとりで完結させづらいのでこちらも敬遠。ならばやっぱりマンガだ！　と思い込んで描き始めました。20代のあいだは持ち込みをしたりアシスタントについたりと、かなりマンガ漬けの生活を送ったものです。
　一応成果も出て、賞をとったり商業メディアに作品が載ったりしたんですが、その勢いを持続させられず伸び悩んでしまった。コンスタントに作品を発表することができなくなっていきました。
　そうなると描いていても楽しくなくなって、いったんマンガから離れる決意をしました。
　しばらくは他の仕事に打ち込んでいましたが、どうやらマンガへの熱が完全に冷めたわけではなかったようで、描きたい気持ちがまた湧いてきた。それで数年前から日記マンガを描き出して、マンガへの取り組みが再びスタートしたのです。
 

－－二度目の「マンガへの挑戦」を、コルクラボマンガ専科がすこしでも後押しできたとしたらうれしいです。

 　ありがとうございます、マンガへの熱をより高めてくれたのはまちがいないですよ。とはいえひとりで勝手に燃え上がっているだけではどうしようもない。自分の表現ができるだけ多くの人に伝えられるよう、これからもコツコツやっていくしかありません。
　日記漫画だけだと、読んでもらう人をなかなか劇的に増やせないというのも、最近わかってきました。ここはマンガ専科で培った力を使って、ちょっと長めの創作マンガも描いていきたいところです。どんどん作品を生み出していくつもりなので、ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。

★☆☆コルクラボマンガ専科第８期 募集受付中です！
【募集期間：6/9（金）～6/19（月）正午12時まで！】