「演技」「演出」ってマンガを描くうえで本当に重要・・・? - アドバンスド講座受講予定作家インタビュー -
コルクラボマンガ専科卒業生のネクストステップとして、
来年1月から、マンガの魅せ方(演技・演出)に特化したアドバンスド(高度)講座が開校されます!
その新講座をさっそく「受講したい!」と、
コルクスタジオに所属する4人作家さんが手を挙げてくれました。
一秒さん、サエグサケイさん、まるいがんもさん、竹内絢香さんに、なぜいち早く感応してくれたのか、お聞きしました。
--アドバンスド(高度)講座の受講申し込み、ありがとうございます。なぜ参加したいと思ってくださったのでしょう。どのあたりに魅力を感じましたか?
一秒さん(以下一秒)
私はコルクラボマンガ専科の2期生。いま思い返しても、受講していた時期はすごく楽しかったです。マンガはひとりで描くしかないと思い込んでいたけど、いろんな人と関わりながらやれるんだと知れたのは自分のなかで大きな変化でした。
またそういう学びの場に身を置きたかったし、ましてやマンガ専科で学んだことの一歩先を教えてくれるなんて、うれしすぎるじゃないですか。しかもオフラインの回もたくさんあるらしい。
コロナ禍以来いろんなことがオンラインに置き換わって、それはそれで便利だとはいえ、そろそろオフラインならではの濃密な雰囲気を味わいたいところだったので、ぜひ受講したくなりました。
サエグサケイさん(以下サエグサ)
自分のマンガに長所があるとしたら、絵柄や表情の表現なんかを「なんとなくいいな」と思ってもらえるところかなと思っています。
逆に苦手なのは、構図にバリエーションを持たせるようなこと。
演出や演技に特化したこの講座なら、長所を伸ばし短所を補うことができるかなと考えて、手を挙げてみました。
まるいがんもさん(以下まるい)
マンガを描いていて自分でいつも迷ってしまうのが、「手はどうなってる?」ということ。
何か持っていたりとはっきり役割があるときはいいんですけど、そうじゃないとき人は手をどうしてるんだっけと、わからなくなってしまう。
演技を学べば、そんな点も解決できるかなと、参加を決めました。
前から演劇には興味があったことや、単純に楽しそうに思えたからというのも理由ですね。
竹内絢香さん(以下竹内)
私は話を聞いてすぐ、これは絶対に受講したいぞと飛びつきました。
日々マンガを描いていて、いつも「どうしたらいいんだ?」と壁にぶつかってしまうのが演出面なので。ネームはひと通り描けても、それをよりよくする手立てが自分には不足していると痛感しています。
セリフでハッとさせるとか、強調する部分を見極めて際立たせるとか、演出を施す必要があるのはわかっているんですけど、私のなかに演出のストックが少なすぎる。悲しみを表すなら人物の後ろ姿を逆光で照らすとか、いつもありきたりな2、3のパターンしか思い浮かばないんです。
演出方法をどうしたら増やせるか、ぜひ知りたいところです。
--なるほど、四者四様の理由でおもしろいですね。
今講座のテーマ、「演技」「演出」というのは、マンガを描くうえでやはり重要なのですか?
そして自分ひとりでこれを強化するのはなかなか難しいことなのでしょうか?
一秒
私の描くキャラクターは画数の少ないシンプルなフォルムをしています。
一本の線の微妙な角度によって表す感情が変わってしまうので、その精度を上げたいといつも思っているし、そのヒントを探しています。
たとえば、もっと描き込んでリアルに寄せる作風の人は、どうやって感情表現をコントロールしているのかとか、すごく興味があります。
自分のなかにない演技や演出の方法を見たい、知りたい、参考にしたいという欲求は強いですね。
サエグサ
キャラクターをよりかわいく、カッコよく描きたいとはいつも考えていて、そのためには純粋に画力を上げることだけじゃなく、演出や演技のさせ方が大事になってくると思っています。
演出や演技は、実際の人物をイメージして構築していったほうが、リアルで豊かなものになる気もするんですよね。
今回の講座では、テレビドラマや演劇の分野で活躍している講師の方々に教えてもらえるので、たくさん吸収できるものがありそう。
まるい
自分はわりと作風を固めて、いつも同じテイストで描くようにしています。ワンパターンと思われては困るので、連載ものだったら一話ずつ違った演出を入れるぞなどということは気をつけていますけど、どうしても演出のネタが尽きてくる。演出や演技の方法やパターンは、いつも意識のどこかで探していますね。
竹内
映画好きなので、作品を観ながらカッコいい構図を見つけて、自分なりにためておいたりはよくしています。
でも感情の演出については、映像作品などから抽出するのが難しい。
今回の講座では演技指導なんかもあるそうで、そこで得た感覚をどう作品に落とし込めるか挑戦したいです。
--最後に、アドバンスド講座への期待と、そこで得たいものをお聞かせください。
一秒
キャラクターを生き生きと描くには、そのキャラクターになりきることが大事。これまで私はそう思ってきました。
でもそのやり方だと、なりきったキャラの感情は描けたとしても、ほかのキャラの気持ちを描けなくて困ってました。
最近気づいたのは、ひとつのキャラに私がなりきってしまうのではなく、いろんな仮面を用意しておいて、私がそれらをかぶり分けるほうがいいんじゃないかということ。仮面の種類を増やして、どんな仮面もかぶりこなせるような「千の仮面を持つマンガ家」になりたい。そうなるためのヒントがもらえる講座になればいいなと期待しています。
サエグサ
オフラインの回が多いので、ほかの参加者の演技や演出をその場で見ることができそうですよね。リアルな新しい体験がたくさんできれば、それだけ作品に反映させられるでしょうから楽しみです。
がんも
演技や演出に関する引き出しを増やしたいというのは、切実に思っているところ。そのためのタネをたくさん探し出してみたいです。
竹内
作品を描くからには、伝えたい感情はそこに確実にあるわけです。どうしても伝えたいその感情が読者にちゃんと伝わるかどうかは、ひとえに演出や演技にかかっているわけですよね。描き手としてはそこをなんとか磨いて、読者が目を離せなくなるようなものを描きたい。そのために講座を大いに利用できたらと思っています。
--インタビューへのご協力、ありがとうございました!
コルクラボマンガ専科アドバンスド講座演技・演出編 応募受付中です!
【募集期間:〜12/21(水)正午12時まで!】
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